トピックスレポート
ニンジン適期防除に重点 シロイチモジヨトウオオタバコガ
予察対象にフェロモン18ヶ所設置
- 碧南人参部会
2025/8/12
圃場にフェロモントラップの器具を設置するJA職員
JAあいち中央碧南人参部会は今年度から、害虫対策として行っていたニンジン圃場でのフェロモントラップによる害虫対策の取り組み内容を変えました。これまではハスモンヨトウの捕殺を目的に約300箇所に設置していましたが、害虫の発生予察を目的に全18箇所設置に変更。近年増加する害虫被害に対応するため捕獲数を提供することで、部会員が危機感を持って栽培管理を行い、適期防除の意識を向上してもらうことに重点を置きました。
今回、予察対象の害虫は例年のハスモンヨトウに、近年被害が著しいシロイチモジヨトウとオオタバコガを加えました。同市内と隣接する西尾市内の圃場を6区画に分け、区画毎に各害虫に対応した3種類のフェロモントラップを設置。JA碧南営農センター職員が、捕獲された害虫を数えて同部会員に通知するとともに適期防除を呼びかけていきます。
フェロモントラップの設置は、8月中下旬から始まる同市のブランドニンジン「へきなん美人」の播種作業前に行います。12日には、JAとJAあいち経済連の職員3人が、18箇所の圃場に器具を設置しました。15日にはフェロモン剤をセットし、本格的に取り組んでいきます。
部会の事務局を務めるJA営農部碧南園芸課の杉浦純さんは「ここ数年、高温の影響で害虫の発生が増え、発芽したばかりのニンジンに多大な被害が出ている。環境が変わる中、やり方も変えて、被害が最小限になるようにしたい」と話しました。
部会は101人が約110ヘクタールでニンジンを栽培。県内一の出荷量を誇ります。2024年度は約5340トンを出荷しました。「へきなん美人」のブランド名で、中京市場を中心に北陸や関西、関東方面にも出荷しています。
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