トピックスレポート
環境保全 広がる理解 生物多様性つなぐ 志貴っ子田んぼ
2025/5/26
菅笠をかぶって田植えをする児童ら
安城市立志貴小学校の5年生と1年生、志貴保育園の年長園児合わせて約60人は5月26日、学校近くの同市尾崎町の田んぼで田植えを体験しました。同校では、環境学習の一環として5年生児童が年間を通して稲作活動を行っています。
田植えをした田んぼは「冬水田んぼ」と呼ばれ、冬の間も田んぼに水を張り、農薬や化学肥料を使わずに、田んぼに生きる水生生物など様々な生きものの力を借りて米作りを行います。同校学区域内の農家を中心に、2009年に発足した地域ボランティア「志貴っ子田んぼの会」の協力を得て取り組んでいます。
児童らは、約3アールの田んぼに横一列で並び、苗の束を手に持ち裸足で入り、同会メンバーから指導を受けながら苗を植えていきました。植えた苗は、5年生がもち米「ひよくもち」、1年生と年長園児がうるち米「あいちのかおり」。田植えを終えた5年生は「泥で足を取られて順番に植えるのは大変だったけど、皆で楽しくがんばった」「1年生の時は苗を置いていってた感じだったけど、今回はちゃんと挿して植えられた」などと話しました。
同会の平岩光義さんは「昔の稲作のように手植えで行い、これから育て、収穫していく。稲の成長に喜びを感じながら、みんなでやったという達成感を味わってほしい。人間の営みの原点『作って食べる』体験をしたことを、大人になっても忘れないで」と話しました。
今後は草取りや補植などを行い、10月に「稲刈り」、12月に「餅つき」を行う予定です。