トピックスレポート
「おいしい」の声喜び 米やブロッコリー栽培 安城市の久留宮さん
2025/5/18
稲苗をトラックに積み、田植えの準備をする久留宮さん
安城市里町の久留宮拓馬さん(27)は、結婚を機に26歳で親元就農しました。現在、就農2年目。父親に農作業を教わりながら、米、麦・大豆、梨、ブロッコリーを栽培しています。
両親が農業を営んでおり、いずれ農業を継ぎたいと考えていたため、地元の農林高校、農業大学校へと進学しました。卒業後は、地元の農業の役に立ちたいと、地元のJAに就職し、7年間勤務しました。
昨年は、1年の作業内容やスケジュールを覚えることが目標でした。夏場の草刈りなど大変な作業はたくさんありましたが、田植え機などトラクターの運転が楽しく、田んぼ1枚をきれいに仕上げられたときは、とても気持ち良かったといいます。自身の就農を機に再び栽培し始めたブロッコリーは、ほとんど一人で栽培しました。収穫後は、地元の産直店舗へ出荷しています。「自分が育てたものが売り切れたり、食べた人からおいしいと言ってもらえたりしたときは本当にうれしい」と話します。
同市を含むJAあいち中央管内は「日本デンマーク」と称される地域で、矢作川の水が育む西三河平野に位置し、豊かな水田農業が営まれます。しかし、近年は農地が減少しており、今後の農業が心配だと話す久留宮さん。「地域全体で協力して農地を守るために、同業者はもちろん、県や市、町内など幅広くつながりを持ち、コミュニケーションを大切にしていきたい」と意気込んでいます。続けて、「父のような地元の方々に認められる農家になることが目標。胸を張って農業を営んでいけるよう、勉強を怠らず、おいしいと言ってもらえるものを作り続けたい」と話しました。