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認知症予防に「学習療法」 笑顔・尊厳いつまでも

2023/8/9

  • 学習療法を受ける利用者(右)

JAあいち中央介護支援部介護支援センターデイサービス碧南は、2023年4月から「学習療法」®に取り組んでいます。同療法は、株式会社公文教育研究会が開発・提供しているもので、高齢者の笑顔と尊厳を大切に「自信、意欲、誇り」を引き出すことで、認知症の予防・進行抑止・改善を図り、在宅生活の継続支援につなげています。

JAデイサービスでは、日常生活動作の維持や改善を図る機能訓練に力を入れています。認知症については回想法や音楽療法などの非薬物的療法を用いているが、対象者の増加に加え、認知症基本法の施行など社会の要請も大きくなっていることから、さらなる具体的な取り組みを模索してきました。伊藤まき子統括責任者兼通所部門責任者は昨年度、同療法を知り「褒められること、認められることで脳が活性化し自信や意欲向上につながる、なんて素敵な取り組み!」と導入を決めました。3月にデイサービス碧南の全スタッフが「学習療法実践士」の資格を取得しました。

同療法は、様々な難易度から個人に合わせて「わかる」「できる」レベルのテキストを選ぶことから始まります。1人のスタッフが約30分、1人または2人の学習者と読み・書き・計算・数字並べを通してコミュニケーションをとります。スタッフは「楽しくやってもらうことが一番。どんなささいなことでも『できた』ことを一緒に喜んでいる。『やれるんだ』と思うことで、自信につながるようにしたい」と話します。実践中の出来事や変化など気づいたことはスタッフ間で共有し、フロアでも生かしています。

7月末現在で、学習者は10人。大きな声がでるようになったり周囲とのコミュニケーションが増したりと変化が現れた人もいます。家族からは「むせなくなくなったし、食欲が増えた」や「穏やかになって、出かけることを嫌がらなくなった」とうれしい声が聞かれました。

同療法は9月からデイサービス刈谷南、安城北で、12月からデイサービス刈谷北、安城南で導入予定です。