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アシストスーツで大豆選粒作業楽々 
愛知県農総試 本格販売へデータ収集

  • JAあいち中央総合センター

2022/11/29

  • 「J-PAS Agri」を着用して、
    大豆をパレットに載せる岡田さん

愛知県農業総合試験場は11月29日、安城市赤松町のJAあいち中央総合センター内で、あいち農業イノベーションプロジェクトに参画する株式会社ジェイテクト製パワーアシストスーツ「J-PAS Agri」を着用した大豆選粒作業の試験を始めました。同JA営農部会の部会員やJA、県の職員ら8人が参加。部会員がスーツを着用して、大豆30キロの紙袋をパレットに載せる作業を実演し、その効果を体感しました。データの収集は12月7日まで行われます。

同プロジェクトは、民間企業等からの共同研究の提案を募り、農業総合試験場や同県の農業関係者と調整しながら、同県の農業課題の解決を図る取り組みです。

今回試験するスーツは、農業者の身体負荷を軽減するため、収穫調整作業を中心に軽労化を実現することを目的として、株式会社ジェイテクトと共同研究により開発。本体重量約2キロの業界最軽量クラスで、農作業用のアクティブタイプ。電源はリチウムイオン電池を用い、モーターでベルトを巻き上げることで農作業をアシストします。

ソフトウェアを改良しスーツの完成度をさらに高めるため、昨年から実施している露地野菜における収穫調整作業のデータ収集に加え、新たに大豆においても動作データを収集しました。

スーツを着用した同部会の岡田敏文さんは「屈む動作は、背中や腰がかなり楽。着用すると安心感もあって作業もはかどる」と話しました。

同プロジェクトを担当する同試験場研究戦略部技術開発研究室の伴佳典主任研究員は「着用した人の感覚を数値化することが非常に難しい。電気動力を取り入れることで、コンパクトにまとまり動作の邪魔にならないように工夫した。高齢化を迎え、農地が集積されてくる中で、農家は短時間に大面積を管理する必要が出てくる。身体を大事にしてもらいたいという思いで取り組んでいるので、ぜひ体感してもらいたい」と話しました。

同スーツは11月からJA系統で試験販売しており、今後も本格販売に向けてデータ収集やデモンストレーションを行っていく予定です。