円滑な作業サポート 元刈谷地区営農改善組合
2022/5/16
地域の農業振興や農業経営の改善を図ることを目的として、1993年に組織された「元刈谷地区営農改善組合」。刈谷市元刈谷地区の農業者18人で構成されています。
主な活動としては、地域ぐるみで集団転作の効率的な運営や、小学生や園児への食育活動、さらに地元の農業生産法人の作業を円滑に進めるためのサポートなどを行っています。
食育活動では、地元の幼児園2園、小学校での農業体験を行っています。体験を通じて、地域の将来を担う子どもたちに地域農業への理解・関心を持ってもらうことが目的。2010年頃から続いている取り組みです。幼児園ではサツマイモやダイコン、小学校ではお米について指導しています。
同組合は2018年から田んぼの畔抜きに際して、地権者間の仲介も行っています。農業生産法人が耕作する圃場が隣接したときに、畔を抜き、圃場を大面積化することで、大型機械による作業を効率的に進めることができます。しかし畔を抜く際には、それぞれの圃場の地権者に了解を得る必要があります。
農業生産法人が同組合に撤去したい畔を相談し、地権者の情報を共有します。承諾に必要な書類はJAあいち中央が整え、同組合のメンバーが撤去の説明と承諾の依頼に出向きます。了解が得られれば関係各所に連絡し、農業生産法人が撤去に取り掛かる運びです。これまでに50本ほどの畔の撤去を仲介しています。
同組合の鈴木保弘組合長は「農業体験を通じ、農業を志してくれるような子どもが出てきてくれたら嬉しい。行政やJAなどの協力を得られているので、活動が継続できている。今後も活動を通じて、地域の農業を振興していきたい」と話しました。
園児にサツマイモのつるさしを指導
する元刈谷地区営農改善組合の
メンバー(左)