次代のイチジク農家育成 カリキュラム強化 県から研修先に認定
2022/2/12
イチジクの主要産地であるJAあいち中央は1月下旬、農業次世代人材投資資金等の交付対象者の研修先としての愛知県の認定を受けました。JAでは2017年より産地維持のために「いちじくスクール」を開校してきましたが、これまでは親元就農や定年帰農の受講生が多くありました。今回の認定によりJAいちじく部会や県、農業大学校等関係機関と連携の下、カリキュラムが強化され、就農希望者の意欲やニーズに応えられる研修実施体制が整えられました。
カリキュラムでは同スクールが行ってきた講義・実習をより充実させ、農業大学校のニューファーマーズ研修で農業経営を幅広く学ぶ他、現役のイチジク生産者の圃場で直接栽培技術の指導を受けます。研修終了後は離農予定の成木園や空きハウスの紹介、就農時の無病苗の準備、栽培講習会等、就農前後のサポートもされます。
部会の野村吉子部会長は「担い手の育成に部会、JAを挙げて取り組む体制ができた。産地の維持・発展に向けて、生産者のノウハウをしっかり後世に伝えていきたい」と話しました。
JA営農部園芸課産地対策室の中村大輔室長は「全国有数のイチジク産地の強みを活かし、全国から意欲ある若者を募り、優秀な新規就農者を育て、産地の強化を図りたい」と話しました。
県西三河農林水産事務所農業改良普及課の加藤夕子専門員は「農業の持続的発展には意欲ある担い手の確保・育成が必要不可欠。イチジク以外の品目でも、担い手を育成する体制を整え、愛知の農業の発展、県民の豊かな暮らしを支えたい」と話しました。
同資金は就農に向けて必要な技術等を習得するために研修を受ける者に対して、要件を満たした場合に交付されます。交付額は年間最大150万円で最長2年受けることができます。
いちじくスクールでの指導の様子(2020年5月12日撮影)
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